03.変化
前の私と今の私の違いはなに？
「ところで。武器はどうするんだ？」
武器？・・あぁ、ヴァンがモンスターを倒した時にも剣を使っていたな。
「ここはそんなにモンスターが出るのか？」
「あぁ、町の外にはモンスターがうじゃうじゃいるぞ？」
うわ。想像しただけで寒気がする。
「じゃぁ、一応買っといたほうがいいのかな？」
「そのほうがいいだろうな。まだ死にたくは無いだろう？」
ヴァンがニヤリと私に笑う。
「あぁ。まだ死にたくは無いな。」
そんなヴァンに私は同じくにやりと笑って見せた。
「意外だな。もっと怖気づくかと思ったが。」
悪戯に失敗した子供のような顔をしている。
「どんな事にも一応覚悟は必要だろう？」
私はまだ死にたくないんだ。・・・死ぬのなら私が生まれたはずの場所で死にたい。
「・・・あぁそうだな。」
そんな会話をしている間にも、景色は変わってゆく。
青い葉が多い茂る木々から
歩道へ
そこから町が見える。
「きれいな町だな。」
私の住んでいた所とはずいぶん打って変わっていた。
海が見える。
私の町には海が無かった。
港町は他にあったけれど。
ただ、建物。
整備された歩道に植えられる木々。
そして、動き回る車と人々。
日本だったら、当たり前の風景
だけど、ここは日本とは違う美しさだ。
どちらかと言うと、西洋の港町を思い出させる。
「改めて言われるとうれしいな。」
はにかみながらぼそっとヴァンがいった。
「ここが武器屋だ。」
普通の家屋に看板が横にちょこんと付いている。
「ところで、お金どうしような？」
「ダイジョブだ。さっきのモンスターがお金を落としてったんだが、結構落としてってくれたからな」
にっこりとヴァンが笑っている。
・・・・ちゃっかりしてんな。
「いろんな武器があるんだな？」
剣ややり、弓、またロットなど・・・・。
どこぞのＲＰＧみたいだな。
「あぁ、ところでどんなのにするんだ？」
ヴァンも剣の所を物色している。
「そうだな・・・・・・」
私の目に一つの巨大な鎌のようなものが目に入った。
私は引き寄せられるようにその鎌を手に取った。
結構軽いな、おい。
「これなんてどうだ？」
その巨大な鎌をヴァンに見せた。
ヴァンは顔を顰めている。
「・・・少し禍々しくないか？」
その鎌をまじまじと見てみる。その鎌は黒く光りの加減によって蒼く半透明のようだった。そして、装飾なのか蔓のようなものが巻きついたデザインだ
「まぁ・・・禍々しくても、攻撃力があればいいんじゃない？」
身長以上もある不思議な鎌をバトンの様にくるくると回す。
「よくそんなもの回せるな。結構重そうだぞ？」
「いや、これが結構軽いぞ。」
そう言ってポーンと不思議な鎌を投げ渡した。
「わっ・・・うおっ・・・・っ」
しばらくしてヴァンは私を睨んだ。
・・・・・・ヴァン怖いぞ☆
ふざけてる場合じゃないな。どうしたんだろ。
「何が軽いだ。めちゃくちゃ重いぞこれ。」
・・・え？
片手で持てちゃうんですけど？
私はそれを買うことにした。
その鎌はあまりの重さに買い手が付かなくて困ってたらしい。
だから、待ってってくれるなら安くするてことで、かなりの安価で買えた。
「は前の世界のときもそんなに力持ちだったのか？」
「いんや。ぜんぜん。寧ろ力弱かったぞ」
鎌をぶんぶん回しながら回答する。
「そうか、前の世界とここだと身体機能が変化してるのかもしれないな。」
「そうかもねぇ。」
「そういえば、の髪は俺と同じ色なんだな。」
かすかに微笑みながら私を見つめた。
・・・・・え。
何それ？
わたしは
そんなの
知らない
・・・・私は、黒髪黒目な一般日本人なはずなのに。
・・・もしかして。
「・・・・ヴァン。私の目何色？」
「目の色か？・・・・黒に見えるが、光りが差すと、濃い青に見えるから、濃紺じゃないのか？」
・・・どうしよう。何で色が変化してるんだ？
「ヴァンどうしよう。」
「うん？ どうかしたのか？」
「・・・髪の色も目の色も前の世界と違うんだけど。」
それはそれは、変化の現れ。
私の瞳と同色の鎌は何を切る？
(061016)
ヴァンが似非っぽいー！
ごめんなさいー。
口調がわかんないよー。
ゲーム貸しちゃってるからストーリーどんなのだか忘れちゃったなぁ。
(061017) 巨大な鎌ってラルゴさんとかぶってるよ！！
てことで真っ黒な鎌→濃紺の鎌に変更その他もろもろ少し訂正
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