00. 日常



それはそれは、くり返し。




目に映るのは、いつも通っている学校だった。
何の変哲のない学校。
ただ通っいるだけ。ただ、覚えていくだけの学校。





私の名は である。

黒髪黒目の長髪。

ごくごく普通の一般中学生である。




だが最近原因不明の頭痛と眠気に悩まされている。


・・・・・・・・・ねむ。

?」
「あ・・?どうした?」

私は気の抜けた声で言った。
友人の光輝は眉を寄せてこちらを見つめていた。

「どうしたじゃない。あんた、さっきから呼んでんのにぴくりともしないんだもん。」

光輝は名前こそ男らしいが性別は女である。黒く艶のある長い髪に可愛らしい顔立ちだ。
女の私でさえ見ほれてしまう。

「意識が飛んでただけだからダイジョウブ。」
手をひらひらさせながら、にやりと笑って見せた。

「頭だいじょうーぶ?病院行ったほうがいいかもよ。」
「うんそーするわ。ってことでうちは早退するんであとよろしく。」素直にうなづき光輝の肩をぽんと叩く。

そして机から立ち上がり教科書をボストンバックに入れていく。

「今六月でも早めに勉強し始めないと受験失敗するよ?」
「あー。夏休みからでも始めるさ。そんじゃ」

バックを持ってドアを開けた。

ガラッ

廊下には走り回っている生徒。
この学校はわざわざ教室を移動しなくてはいけない。
だから授業が終わった後すぐに生徒たちが移動するものだから廊下は込み合いになるのだ。

バックを抱えながら私は靴を履いた。
ポケットの中から自転車の鍵を出した。

鍵についているキーホルダーをいじりながら、駐輪場へ歩いていった。






家には鍵がかけてあった。

「また、出かけてるのか・・・。」

私の親は共稼ぎだ。
だが、母親は、午後からので買い物にでも」言ってしまったんだろう。

いつも鍵を置いてある場所から鍵を取り出し鍵を開ける。

バックを家の横に置きベットに飛び込んだ。

「疲れた・・・。」

枕に顔を埋めて呟く。


・・・・・・・・病院、行かなくては。

急に光輝の言ったことを思い出した。

私は診察券とお金を財布にぶち込み家に鍵をかけた。

私の家の近くには二件病院がある。
いつもは、母が車で大きいほうの病院に連れて行ってくれるのだが、
近いとはいっても、2キロあるのだ。
自転車で2キロ行くのは結構面倒のだ。

それに比べて、中くらいな病院は1キロだ。
母がいない今中くらいな病院を選んだ、それだけ。

さーん。1番の診察室前でお待ちください」

薄ピンクの看護服を着た看護士さんが私を呼んだ。

ぼーっとする頭をどうにかしながら、のろのろと歩いていた。

テレビの電源が切れるように、ぷつっと音を立てて




意識が・・・・・・・・途切れた。














深い深いところに落ちるように。









(06.1015)
名前変換が中々出てこない・・・・・・。